事例Ⅳ|財務・会計

令和2年度 第2次試験問題 事例Ⅳ

中小企業の診断及び助言に関する実務の事例Ⅳ / 試験時間 16:00〜17:20 / 配点100点

与件文

1D社は、約40年前に個人事業として創業され、現在は資本金3,000万円、従業員数106名の企業である。連結対象となる子会社はない。

2同社の主な事業は戸建住宅事業であり、注文住宅の企画、設計、販売を手掛けている。顧客志向を徹底しており、他社の一般的な条件よりも、多頻度、長期間にわたって引き渡し後のアフターケアを提供している。さらに、販売した物件において引き渡し後に問題が生じた際、迅速に駆け付けたいという経営者の思いから、商圏を本社のある県とその周辺の3県に限定している。このような経営方針を持つ同社は、顧客を大切にする、地域に根差した企業として評判が高く、これまでに約2,000棟の販売実績がある。一方、丁寧な顧客対応のための費用負担が重いことも事実であり、顧客対応の適正水準について模索を続けている。

3地元に恩義を感じる経営者は、「住」だけではなく「食」の面からも地域を支えたいと考え、約6年前から飲食事業を営んでいる。地元の食材を扱うことを基本として、懐石料理店2店舗と、魚介を中心に提供する和食店1店舗を運営している。さらに、今後1年の間に、2店舗目の和食店を新規開店させる計画をしている。このほか、ステーキ店1店舗と、ファミリー向けのレストラン1店舗を運営している。これら2店舗については、いずれも当期の営業利益がマイナスである。特に、ステーキ店については、前期から2期連続で営業利益がマイナスとなったことから、業態転換や即時閉店も含めて対応策を検討している。

4戸建住宅事業および飲食事業については、それぞれ担当取締役がおり、取締役の業績は各事業セグメントの当期ROI(投下資本営業利益率)によって評価されている。なお、ROIの算定に用いる各事業セグメントの投下資本として、各セグメントに帰属する期末資産の金額を用いている。

5以上の戸建住宅事業および飲食事業のほか、将来の飲食店出店のために購入した土地のうち現時点では具体的な出店計画のない土地を駐車場として賃貸している。また、同社が販売した戸建住宅の購入者を対象にしたリフォーム事業も手掛けている。

6リフォーム事業については、高齢化の進行とともに、バリアフリー化を主とするリフォームの依頼が増えている。同社は、これを事業の拡大を図る機会ととらえ、これまで構築してきた顧客との優良な関係を背景に、リフォーム事業の拡充を検討している。

7D社および同業他社の当期の財務諸表は以下のとおりである。

財務諸表

貸借対照表(20X2年3月31日現在) (単位:百万円)
科目D社同業他社科目D社同業他社
〈資産の部〉〈負債の部〉
流動資産2,8603,104流動負債2,5851,069
現金及び預金7071,243仕入債務382284
売上債権36121短期借入金1,249557
販売用不動産1,1651,159その他の流動負債954228
その他の流動資産952581固定負債651115
固定資産984391社債・長期借入金56118
有形固定資産860255その他の固定負債9097
 建物・構築物622129負債合計3,2361,184
 機械及び装置19〈純資産の部〉
 土地87110資本金30373
 その他の有形固定資産13216資本剰余金480298
無形固定資産1117利益剰余金981,640
投資その他の資産113119純資産合計6082,311
資産合計3,8443,495負債・純資産合計3,8443,495
損益計算書(20X1年4月1日〜20X2年3月31日) (単位:百万円)
科目D社同業他社
売上高4,5553,468
売上原価3,3532,902
売上総利益1,202566
販売費及び一般管理費1,104429
営業利益98137
営業外収益3026
営業外費用536
経常利益75157
特別利益
特別損失674
税金等調整前当期純利益8153
法人税等△2767
当期純利益3586

設問

第1問 配点 25点
(設問1) D社および同業他社の当期の財務諸表を用いて比率分析を行い、同業他社と比較した場合のD社の財務指標のうち、①優れていると思われるものを1つ、②劣っていると思われるものを2つ取り上げ、それぞれについて、名称を(a)欄に、計算した値を(b)欄に記入せよ。(b)欄については、最も適切と思われる単位をカッコ内に明記するとともに、小数点第3位を四捨五入した数値を示すこと。
(設問2) D社の当期の財政状態および経営成績について、同業他社と比較した場合の特徴を60字以内で述べよ。
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解答例

設問1

① 優れている指標:売上高総利益率 (b) 26.39(%)

② 劣っている指標:売上高営業利益率 (b) 2.15(%)

③ 劣っている指標:自己資本比率 (b) 15.82(%)

設問2高い粗利率で収益力はあるが、丁寧な顧客対応で販管費が重く営業利益率は低い。借入依存で自己資本比率が低く安全性に乏しい。(59字)

解説(考え方・プロセス)

手順:収益性・効率性・安全性の3視点でD社/同業他社の指標を計算し、差が大きいものを選ぶ。優れる1つ・劣る2つを、視点が偏らないよう選定する。値は小数第3位を四捨五入し小数第2位まで、単位をカッコ内に明記(設問指示)。

① 収益性(D社が優れる):売上高総利益率

売上高総利益率 = 売上総利益 ÷ 売上高 ×100 D社 : 1,202 ÷ 4,555 ×100 = 26.39% 同業 : 566 ÷ 3,468 ×100 = 16.32% → D社が優れる

注文住宅の付加価値が高く、粗利率は同業を上回る。

② 収益性(D社が劣る):売上高営業利益率

売上高営業利益率 = 営業利益 ÷ 売上高 ×100 D社 : 98 ÷ 4,555 ×100 = 2.15% 同業 : 137 ÷ 3,468 ×100 = 3.95% → D社が劣る

粗利は高いが、丁寧なアフターケア等で販管費が重く(1,104)、営業段階では収益性が逆転する。

③ 安全性(D社が劣る):自己資本比率

自己資本比率 = 純資産 ÷ 総資本 ×100 D社 : 608 ÷ 3,844 ×100 = 15.82% 同業 : 2,311 ÷ 3,495 ×100 = 66.12% → D社が劣る

短期借入金1,249・社債長期借入561と借入が多く、利益剰余金も98と薄いため安全性が低い。負債比率(D 532.24%)や流動比率(D 110.64%<同業 290.36%)でも代替可。

設問2の組み立て:選んだ3指標を一文に集約。「粗利は高い(強み)/販管費が重く営業利益率は低い/借入過多で自己資本比率が低い(安全性に難)」と、収益性と財政状態の特徴を対比的に60字でまとめる。

第2問 配点 30点
(設問1) ステーキ店の当期の売上高は60百万円、変動費は39百万円、固定費は28百万円であった。変動費率は、売上高70百万円までは当期の水準と変わらず、70百万円を超えた分については60%になる。また、固定費は売上高にかかわらず一定とする。その場合の損益分岐点売上高を求めよ。(a)欄に計算過程を示し、計算した値を(b)欄に記入すること。
(設問2) このステーキ店(同店に関連して所有する資産の帳簿価額は35百万円である)への対応を検討することとした。D社の取りうる選択肢は、①広告宣伝を実施したうえでそのままステーキ店の営業を続ける、②よりカジュアルなレストランへの業態転換をする、③即時閉店して所有する資産を売却処分する、という3つである。それぞれの選択肢について、D社の想定している状況は以下のとおりである。
各選択肢の想定状況
・広告宣伝の契約は次期期首に締結し、当初契約は3年間である。広告料は総額15百万円であり、20X2年4月1日から、毎年4月1日に5百万円ずつ支払う。
・広告宣伝の効果が出る場合には毎年35百万円、効果が出ない場合には毎年△5百万円の営業キャッシュ・フロー(いずれも税引後の金額である。以下同様)を、契約期間中継続して見込んでいる。なお、この金額に広告料は含まない。
・効果が出る確率は70%と想定されている。
・効果が出る場合、広告宣伝の契約を2年間延長する。広告料は総額10百万円であり、毎年4月1日に5百万円ずつ支払う。延長後も広告宣伝の効果は出続け、営業キャッシュ・フローの見込み額は同額であるとする。その後、20X7年3月31日に閉店し、同日に、その時点で所有する資産の処分を予定している。資産の処分から得られるキャッシュ・フローは24百万円を予定している。
・効果が出ない場合、3年後の20X5年3月31日に閉店し、同日に、その時点で所有する資産の処分を予定している。資産の処分から得られるキャッシュ・フローは28百万円を予定している。
・業態転換のための改装工事契約を次期期首に締結し、同日から工事を行う。改装費用(資本的支出と考えられ、改装後、耐用年数を15年とする定額法によって減価償却を行う)は30百万円であり、20X2年4月1日に全額支払う。
・改装工事中(20X2年9月末日まで)は休店となる。
・改装後の営業が順調に推移した場合には毎年25百万円、そうでない場合には毎年15百万円の営業キャッシュ・フローを見込んでいる。ただし、営業期間の短い20X2年度は、いずれの場合も半額となる。
・改装後の初年度における営業キャッシュ・フローがその後も継続する。
・営業が順調に推移する確率を40%と見込んでいる。
・いずれの場合も、5年後の20X7年3月31日に閉店し、同日に、その時点で所有する資産の処分を予定している。資産の処分から得られるキャッシュ・フローは27百万円を予定している。
・20X2年4月1日に、30百万円で処分する。

以上を基に、D社が次期期首に行うべき意思決定について、キャッシュ・フローの正味現在価値に基づいて検討することとした。①の場合の正味現在価値を(a)欄に、②の場合の正味現在価値を(b)欄に、3つの選択肢のうち最適な意思決定の番号を(c)欄に、それぞれ記入せよ。(a)欄と(b)欄については、ⅰ欄に計算過程を示し、ⅱ欄に計算結果を小数点第3位を四捨五入して示すこと。
なお、将来のキャッシュ・フローを割り引く必要がある場合には、年8%を割引率として用いること。利子率8%のときの現価係数は以下のとおりである。

利子率8%のときの現価係数
1年2年3年4年5年
現価係数0.9260.8570.7940.7350.681
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解答例

設問1 (b)損益分岐点売上高78.75百万円

設問2 (a)①のNPV92.81百万円

設問2 (b)②のNPV57.85百万円

設問2 (c)最適な意思決定(広告宣伝を実施して営業継続)

解説(考え方・プロセス)

設問1:変動費率が段階的に変わるBEP

当期:売上60・変動費39・固定費28。変動費率=39÷60=0.65(限界利益率0.35)。70超は変動費率0.60(限界利益率0.40)。

売上70までの限界利益 = 70 ×(1−0.65) = 24.5 固定費28 > 24.5 のため、BEPは売上70を超える 70超で必要な追加限界利益 = 28 − 24.5 = 3.5 70超分の限界利益率 = 1 − 0.60 = 0.40 追加売上 = 3.5 ÷ 0.40 = 8.75 ∴ BEP売上高 = 70 + 8.75 = 78.75 百万円

検算:限界利益 = 24.5(〜70)+ 8.75×0.40=3.5(70超)= 28.0 = 固定費28。一致。

設問2:3案のNPV比較(期待値・税引後CF)

営業CFはいずれも税引後の金額。割引率8%、現価係数:0.926/0.857/0.794/0.735/0.681。基準時点t0=20X2/4/1。営業CFは各年度末、毎年4/1の支払はt0,t1…に対応。

選択肢①(広告宣伝):効果あり70%/なし30%で場合分け。

[効果あり:5年営業、広告料5×5回(t0〜t4)、CF+35(t1〜t5)、処分24(t5)] 広告料PV = −5×(1+0.926+0.857+0.794+0.735) = −21.56 営業CF PV = 35×(0.926+0.857+0.794+0.735+0.681) = +139.755 処分PV = 24×0.681 = +16.344 小計 = +134.539 [効果なし:3年で閉店、広告料5×3回(t0〜t2)、CF−5(t1〜t3)、処分28(t3)] 広告料PV = −5×(1+0.926+0.857) = −13.915 営業CF PV = −5×(0.926+0.857+0.794) = −12.885 処分PV = 28×0.794 = +22.232 小計 = −4.568 期待NPV① = 0.7×134.539 + 0.3×(−4.568) = 94.18 − 1.37 = 92.81 百万円

選択肢②(業態転換):改装費30をt0支払(資本的支出、耐用15年定額→減価償却2/年)。初年度(20X2年度)は休店で半額。順調40%/不調60%。減価償却の節税効果(2×30%=0.6/年)をt1〜t5で加算。

減価償却 = 30 ÷ 15 = 2/年, タックスシールド = 2×0.30 = 0.6/年 [順調:初年度12.5、2〜5年25] 営業CF PV = 12.5×0.926 + 25×(0.857+0.794+0.735+0.681) = 11.575 + 76.675 = 88.25 TS PV = 0.6×(0.926+0.857+0.794+0.735+0.681) = 0.6×3.993 = 2.396 処分27 PV = 27×0.681 = 18.387 NPV順調 = −30 + 88.25 + 2.396 + 18.387 = +79.03 [不調:初年度7.5、2〜5年15] 営業CF PV = 7.5×0.926 + 15×(0.857+0.794+0.735+0.681) = 6.945 + 46.005 = 52.95 TS PV = 2.396, 処分27 PV = 18.387 NPV不調 = −30 + 52.95 + 2.396 + 18.387 = +43.73 期待NPV② = 0.4×79.03 + 0.6×43.73 = 31.61 + 26.24 = 57.85 百万円

選択肢③(即時閉店):t0に資産30百万円で処分。割引不要。NPV③ = +30百万円

NPV① 92.81 > NPV② 57.85 > NPV③ 30 ∴ 最適は ①(広告宣伝を実施して営業継続)

ポイント:①期首支払(広告料・改装費)はt0からの係数、営業CFは各年度末でズレに注意。②②案は減価償却のタックスシールドを忘れず加算。③確率付きは期待値で比較する。④小数第3位四捨五入の指示に従う。

第3問 配点 20点

D社は、リフォーム事業の拡充のため、これまで同社のリフォーム作業において作業補助を依頼していたE社の買収を検討している。当期末のE社の貸借対照表によれば、資産合計は550百万円、負債合計は350百万円である。また、E社の当期純損失は16百万円であった。

(設問1) D社がE社の資産および負債の時価評価を行った結果、資産の時価合計は500百万円、負債の時価合計は350百万円と算定された。D社は50百万円を銀行借り入れ(年利4%、期間10年)し、その資金を対価としてE社を買収することを検討している。買収が成立した場合、E社の純資産額と買収価格の差異に関してD社が行うべき会計処理を40字以内で説明せよ。
(設問2) この買収のリスクについて、買収前に中小企業診断士として相談を受けた場合、どのような助言をするか、60字以内で述べよ。
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解答例

設問1純資産を下回る買収差額100百万円を負ののれん発生益として計上する。(34字)

設問2業績不振のE社買収は損失継続や簿外債務の表面化で収益悪化の恐れ。事前にデューデリジェンスを行い精査するよう助言する。(58字)

解説(考え方・プロセス)

設問1:のれん/負ののれんの判定

時価評価後の純資産(時価)買収価格を比較する。

時価純資産 = 資産時価500 − 負債時価350 = 150 百万円 買収価格 = 50 百万円 差額 = 買収価格50 − 純資産150 = −100 百万円(買収価格が下回る) → 負ののれん 100 百万円

買収価格が時価純資産を下回るため負ののれん。会計上は発生年度に「負ののれん発生益」として特別利益に一括計上する(正ののれんなら無形固定資産計上+20年以内償却)。40字制限のため、処理の結論を簡潔に書く。

設問2:買収リスクの助言

与件の数値が手がかり。E社は当期純損失16百万円=業績不振。資産は時価評価で550→500へ50百万円目減り(含み損)。よってリスクは、①買収後の業績悪化・損失継続、②簿外債務や資産の追加的な評価減、③50百万円の借入(年利4%)による財務負担増。対処として買収前のデューデリジェンス(資産・負債・収益力の精査)を助言する。「リスク+対処」を60字に収める。

第4問 配点 25点

D社の報告セグメントに関する当期の情報(一部)は以下のとおりである。

報告セグメント情報 (単位:百万円)
戸建住宅事業飲食事業その他事業合計
売上高4,330182434,555
セグメント利益146△23△2598
セグメント資産3,385394653,844

※内部売上高および振替高はない。
※セグメント利益は営業利益ベースで計算されている。

D社では、戸建住宅事業における顧客満足度の向上に向けて、VR(仮想現実)を用い、設計した図面を基に、完成予定の様子を顧客が確認できる仕組みを次期期首に導入することが検討されている。ソフトウェアは400百万円で外部から購入し、5年間の定額法で減価償却する。必要な資金400百万円は銀行借り入れ(年利4%、期間5年)によって調達する予定である。このソフトウェア導入により、戸建住宅事業の売上高が毎年92百万円上昇することが見込まれている。以下の設問に答えよ。

(設問1) (a)戸建住宅事業および(b)D社全体について、当期のROIをそれぞれ計算せよ。解答は、%で表示し、小数点第3位を四捨五入すること。
(設問2) 各事業セグメントの売上高、セグメント利益およびセグメント資産のうち、このソフトウェア導入に関係しない部分の値が次期においても一定であると仮定する。このソフトウェアを導入した場合の次期における戸建住宅事業のROIを計算せよ。解答は、%で表示し、小数点第3位を四捨五入すること。
(設問3) 取締役に対する業績評価の方法について、中小企業診断士として助言を求められた。現在の業績評価の方法における問題点を(a)欄に、その改善案を(b)欄に、それぞれ20字以内で述べよ。
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解答例

設問1 (a)戸建住宅ROI4.31(%) / (b)D社全体ROI2.55(%)

設問2 導入後の戸建住宅ROI4.26(%)

設問3 (a)問題点投資抑制で短期志向に陥る点。(14字)

設問3 (b)改善案残余利益で評価し投資を促す。(14字)

解説(考え方・プロセス)

ROIの定義(与件):第4段落より ROI=セグメント利益(営業利益)÷セグメント資産×100。投下資本は期末資産。

設問1:当期ROI

(a)戸建住宅 = 146 ÷ 3,385 ×100 = 4.31% (b)D社全体 = 98 ÷ 3,844 ×100 = 2.55%

設問2:ソフト導入後(次期)の戸建住宅ROI

ソフト400百万円を購入し5年定額償却(償却80/年)。売上は毎年92百万円増。費用増は減価償却のみ→利益増=92−80=12。資産はソフトの期末簿価=400−80=320を加算。

減価償却 = 400 ÷ 5 = 80/年 利益増 = 売上増92 − 減価償却80 = 12 次期 戸建セグメント利益 = 146 + 12 = 158 次期 戸建セグメント資産 = 3,385 + (400−80) = 3,705 ROI = 158 ÷ 3,705 ×100 = 4.26%

導入で利益は増えるが、資産(分母)も増えるためROIは4.31%→4.26%へ微減。ここが設問3への伏線。

設問3:業績評価方法の問題点と改善(各20字以内)

気づき:設問2のとおり、正味では有益な投資(売上増92・利益増12)でもROIが下がる。ROIで評価される取締役は、自部門のROIを守るため有利な投資を控える(過少投資・短期志向)恐れがある。

  • 問題点(a)…ROIは比率のため、全社的に有益な投資を抑制・短期志向を招く。
  • 改善案(b)残余利益(RI)やEVAなど金額ベースの指標で評価し、資本コストを上回る投資を促す。

各20字と短いので、「投資抑制・短期志向」「残余利益で評価」と核だけを残す。

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