予想問題 企業経営理論 令和8年度予想 第28問

この問題は本試験の過去問ではありません。当サイトが出題傾向の分析に基づいて作成したオリジナル問題です。

第28問

論点:流通チャネルの構造と管理

マーケティング・チャネルの構造と管理に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  1. 流通チャネルの構造は、長短・広狭・開閉の3つの基準で把握される。このうち広狭基準は特定地域内で何店の小売業者を通じて販売するかを測り、長短基準は物流ルートの物理的な長さを測る尺度である。
  2. 手厚い接客を行う店舗の販売努力に低価格の店舗がただ乗りするフリーライディングが起きると、メーカーが築いたブランドイメージが毀損される。これを防ぐため、メーカーが小売価格を設定して厳守させることは妥当とされる。
  3. ブランドイメージを厳格に管理したい高級ブランドや専門品では、ごく少数の専属的な店舗に限って販売する排他的チャネルが選ばれる。
  4. 取引依存度モデルによれば、メーカーが特定の小売業者への販売依存度を高めるほど、その小売業者に対する統制力は強まるとされる。
  5. チャネル・パワーの基盤は、相手を動機づけ統制する力の源泉であり、物理的パワー・情報的パワー・組織的パワーの3種類に整理されている。
▼ 解答・解説を見る

正解:

解答:ウ

チャネル戦略は用語の定義のすり替えが引っかけの中心となる。構造を測る3基準は長短・広狭・開閉であり、それぞれ流通段階の数、特定地域で通す小売の数、系列化の強さを測る。このうち広狭を政策に言い換えたものが開放的・選択的・排他的チャネルである。

  • ア(×):前半は正しく、チャネルの構造は長短・広狭・開閉の3基準で把握され、広狭基準は特定地域内で何店の小売を通すかを測る。誤りは後半で、長短基準は流通段階(中間業者)の数の多い・少ないを測る尺度である。「長さ=物流距離」と読み替えるのは定番の誤り。
  • イ(×):前半は正しく、サービス重視の店の販売努力に低価格店がただ乗りするフリーライディングが起きると、メーカーが築いたブランドイメージが毀損されるおそれがある。誤りは後半で、メーカーが小売価格を設定して流通業者に厳守させる行為は再販売価格の拘束にあたり、独占禁止法上問題がある。
  • ウ(○):ブランドイメージを厳格に管理したい高級ブランド・専門品では、ごく少数の専属的な店舗だけで販売する排他的(専属的)チャネルが選ばれる。開放的チャネルは最寄品の露出最大化、選択的チャネルは買回品に向く。適切である。
  • エ(×):取引依存度モデルでは、特定の相手への販売依存度を高めるほど、その相手に対する統制力(交渉力)はむしろ弱まるとされる。1社に頼りきると頭が上がらなくなる、という関係であり、記述が逆である。
  • オ(×):前半は正しく、チャネル・パワーの基盤は相手を動機づけ・統制する力の源泉である。誤りは後半で、その分類は報酬・制裁(強制)・専門(情報)・正当性・一体化(同一化)の5つに整理される。「物理的・情報的・組織的の3種」は存在しない分類である。

よって

なぜこの論点を予想したか

過去19年で7回出題され、直近はR05第31問(D2Cと流通チャネル)。R06・R07では正面から問われておらず、そろそろ出題周期にあたる。長短・広狭・開閉の3基準、開放的/選択的/排他的、パワー基盤は定義のすり替えが定番の狙われ方である。

#価格・チャネル戦略

← 予想問題の一覧へ戻る