この問題は本試験の過去問ではありません。当サイトが出題傾向の分析に基づいて作成したオリジナル問題です。
第19問
論点:著作権法(未管理著作物裁定制度・保護期間)
著作権法に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- ア 権利者と連絡することができない未管理公表著作物等について、文化庁長官の裁定を受け、補償金を供託することにより、その裁定に係る期間(上限3年)に限り、当該著作物を利用することができる。
- イ 生成AIに学習させる目的で著作物を利用する行為について、令和6年に文化庁が公表した「AIと著作権に関する考え方について」に基づき著作権法が改正され、新たな権利制限規定(新たな条文)が設けられた。
- ウ 著作権は、著作物を創作し、その旨を文化庁長官に登録して初めて発生し、その存続期間は登録の時から起算される。
- エ 法人その他の団体の名義で公表された著作物の著作権の存続期間は、その著作物の公表後50年を経過するまでである。
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正解:ア
解答:ア
令和5年改正で創設され令和8年4月1日に施行された未管理著作物裁定制度を軸に、無方式主義・保護期間・AIをめぐる論点を問う。
- ア(○):権利者の意思が確認できない未管理公表著作物等について、文化庁長官の裁定と補償金の供託により、上限3年(更新可)で利用できる制度が令和8年4月1日に施行された。正しい。
- イ(×):文化庁の「AIと著作権に関する考え方について」(令和6年3月15日)は既存法の解釈の整理であって法改正ではなく、AIのための新たな権利制限規定(新条文)は設けられていない。学習段階は原則として著作権法30条の4で扱われる。誤り。
- ウ(×):著作権は創作した時点で自動的に発生する(無方式主義。17条2項)。登録は権利発生の要件ではないので誤り。
- エ(×):法人その他の団体の名義で公表された著作物の保護期間は公表後70年である(53条)。「50年」は誤り。
よって ア。
なぜこの論点を予想したか
著作権は〈第13章〉で毎年ほぼ出題される。未管理著作物裁定制度が令和8年4月1日に施行され、法令基準日(令和8年5月1日)を満たすため令和8年度試験で初めて出題対象となる最新論点であり、狙われやすい。
出典
- 文化庁「著作権法の一部を改正する法律(令和5年)」未管理著作物裁定制度(令和8年4月1日施行) https://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/hokaisei/r05_hokaisei/
- 文化庁「AIと著作権に関する考え方について」(令和6年3月15日) https://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/aiandcopyright.html
- 著作権法第51条・第53条(保護期間)、第17条(無方式主義)