概要

ルートキット(rootkit)とは、コンピュータに侵入した攻撃者やマルウェアの存在・活動の痕跡を隠蔽し、発見されないようにするためのツール群です。管理者権限(UNIXの「root」)を奪い、その状態を維持・隠すことから名づけられました。

ルートキット自体は直接破壊するわけではなく、「見つからないようにする」ことが目的です。プロセス・ファイル・通信・ログなどをOSから隠すため、感染に気づきにくく、長期間にわたって不正アクセスやバックドアを維持されてしまいます。

詳細(隠蔽の仕組み)

隠蔽する対象

種類潜む場所
ユーザモード型アプリ層。比較的検知しやすい。
カーネルモード型OSの中核。検知・駆除が難しい。
ファームウェア型/ブートキットBIOS/UEFIや起動領域。OS再インストールでも残ることがある。
ルートキットのキーワードは「隠蔽・痕跡を隠す」。他のマルウェアと組み合わさり、感染を長期間気づかせない役割を担う点を押さえましょう。

対策

ルートキットは「自分自身を隠す」ため、感染した端末の上から普通に調べても見つからないことがあります。外部からの検査クリーンインストールが現実的な対応です。

インシデント事例

製品に同梱されたルートキット

かつて、ある音楽CDのコピー防止機能がPCにルートキット的な隠蔽ソフトを無断でインストールし、セキュリティ上の脆弱性を生んだとして大きな問題になった事例があります。正規製品でも隠蔽技術が悪影響を及ぼすことを示しました。

標的型攻撃での長期潜伏

APT攻撃では、ルートキットで存在を隠しながら数か月〜数年にわたり潜伏し、機密情報を窃取し続ける事例が報告されています。「侵入に気づけない」こと自体が最大のリスクです。

試験での問われ方