大学の学生数

学部生は増え、短大生は3年で4割近く減りました。

出典は川崎市統計書です:市区町村別の大学学生数は e-Stat(政府統計の総合窓口)にはありません。川崎市統計書 令和7年(2025年)版の第14章に掲載された数値をもとにしています。市内に所在する大学の学生数であり、川崎市民の進学状況ではありません。収録は令和5〜7年(2023〜2025年)の3年分です。

このページの要点

① 市内の大学に通う学部生は2万4,421人(2025年)。大学院生1,845人、短期大学生412人を合わせると2万6,678人です。

② 最大は理工学部の4,493人。次いで音楽学部3,753人、経済学部3,426人。音楽学部が2位というのは、他都市ではあまり見られない構成です。

③ 短期大学は3年で658人から412人へ。37.4%減りました。学科も3つから2つに減っています。

どの学部に何人いるか

学部別の学生数(2025年)

市内に所在する大学の学部生2万4,421人の内訳/男女別

読み方:1位は理工学部の4,493人。2位音楽学部3,753人、3位経済学部3,426人、4位文学部3,042人、5位農学部2,531人。
音楽学部が2位に入るのは川崎の特徴です。市内には音楽大学があり、学部・大学院・短期大学のすべてに音楽の課程があります。「ミューザ川崎シンフォニーホール」を擁する街の背景がここにあります。
農学部2,531人も、大都市の大学としては珍しい構成です。

出典:川崎市「川崎市統計書 令和7年(2025年)版」第14章 ⅩⅣ-10をもとに作成

学部によって、男女比がまったく違う

各学部の女性比率(%)/点線は学部全体の平均

読み方:もっとも女性が多いのは看護学部の93.7%。次いで音楽学部61.7%、人間科学部60.3%、医学部57.7%。
もっとも低いのは理工学部の17.2%。次いでネットワーク情報学部25.6%、経済学部25.7%。
看護93.7%と理工17.2%で、76.5ポイントの差です。学部全体の平均は40.9%。
「職業構成と雇用形態」のページで見たとおり、川崎市の女性就業者は事務従事者が33.5%、専門的・技術的職業が22.4%。大学の段階ですでに分かれていることが、この図からわかります。

出典:川崎市「川崎市統計書 令和7年(2025年)版」第14章 ⅩⅣ-10をもとに作成

3年でどう動いたか

学部・大学院・短期大学の学生数(2023年〜2025年)

各年5月1日現在

読み方:学部生は2万3,502人から2万4,421人へ+3.9%。大学院生も1,724人から1,845人へ+7.0%と増えています。
ところが短期大学だけが658人から412人へ、37.4%減。3年で246人減りました。
2023年には看護学科・幼児教育保育科・音楽科の3学科がありましたが、2024年以降は2学科になっています。
全国的に短期大学は減少が続いており、川崎市内も例外ではありません。

出典:川崎市「川崎市統計書 令和7年(2025年)版」第14章 ⅩⅣ-10・ⅩⅣ-11をもとに作成

大学院の研究科別(2025年)

大学院生1,845人の内訳

読み方:もっとも多いのは理工学研究科の911人。大学院生の約半分を占めます。次いで音楽研究科368人、農学研究科250人。
学部の構成(理工学部4,493人が1位)と同じ順序です。理工系が大学院まで一貫して多いことがわかります。
「研究開発・知識サービスの集積」のページで見たとおり、川崎市の情報通信業の従業者比率は政令市20市で2位。理工系人材の供給源が市内にあるという構図です。

出典:川崎市「川崎市統計書 令和7年(2025年)版」第14章 ⅩⅣ-10をもとに作成

解説:市民の進学ではなく、市内の学生

2万6,678人が通っている

2025年5月1日現在、川崎市内に所在する大学・短期大学には2万6,678人が在籍しています。内訳は学部生2万4,421人、大学院生1,845人、短期大学生412人です。

ここで注意が必要です。これは「川崎市民のうち何人が大学に通っているか」ではありません。市内にキャンパスがある大学の学生数であり、そのほとんどは市外から通ってきます。

「昼間人口と夜間人口」のページで見たとおり、川崎市の昼夜間人口比率は87.3%。市外から入ってくる人のなかに、この学生たちが含まれます。

逆に、川崎市民の進学状況は「市民の最終学歴」のページをご覧ください。大学・大学院卒の割合33.7%は政令指定都市20市で1位でした。

音楽学部が2位という構成

学部別に見ると、川崎の大学の特徴がはっきりします。

1位は理工学部の4,493人。ここまでは大都市の大学としてよくある構成です。

ところが2位が音楽学部の3,753人。学部生の15.4%を占めます。大学院にも音楽研究科368人、短期大学にも音楽科がありました(2023年時点)。

川崎市には音楽大学があり、市の文化政策とも結びついています。「ミューザ川崎シンフォニーホール」をはじめとする音楽の街づくりの背景に、この教育機関の存在があります。

3位経済学部3,426人、4位文学部3,042人、5位農学部2,531人。大都市に農学部があるのも、やや珍しい構成です。

看護93.7%、理工17.2%

学部ごとの女性比率を見ると、差は極端です。

もっとも高いのは看護学部の93.7%。次いで音楽学部61.7%、人間科学部60.3%、医学部57.7%、人間福祉学部54.0%。

もっとも低いのは理工学部の17.2%。次いでネットワーク情報学部25.6%、経済学部25.7%。

看護と理工で76.5ポイントの差です。学部全体の女性比率は40.9%。

この分かれ方は、そのまま職業につながります。「職業構成と雇用形態」のページで見たとおり、川崎市の女性就業者は事務従事者33.5%、専門的・技術的職業22.4%。男性は専門技術26.8%、事務18.6%。

大学の学部選択の段階で、すでに職業の分かれ方が決まっているということになります。「女性の年齢別就業率」のページで見たM字カーブも、この延長線上にあります。

短期大学が3年で4割近く減った

もっとも大きな変化は短期大学です。

2023年658人、2024年500人、2025年412人。3年で246人、37.4%の減少です。

学科の構成も変わりました。2023年は看護学科(70人)・幼児教育保育科(455人)・音楽科(133人)の3学科でしたが、2024年以降は2学科になっています。

これは川崎市に限った話ではありません。全国的に短期大学は減少が続いており、4年制大学への転換や募集停止が相次いでいます。

いっぽう学部生は2万3,502人から2万4,421人へ+3.9%、大学院生も1,724人から1,845人へ+7.0%と増えています。減っているのは短期大学だけです。

中小企業への示唆

1. 市内に2万6,678人の学生がいる——アルバイト、インターン、新卒採用。学生を採用対象と考えるなら、市内に母集団があります。ただし多くは市外から通っており、卒業後も市内に残るとは限りません。

2. 理工系が厚い——学部4,493人、大学院911人。技術者を採りたい企業にとっては近い供給源です。「研究開発・知識サービスの集積」で見たとおり、市内の情報通信業は政令市2位の厚みがあります。

3. 看護・保育の女性人材——看護学部398人(女性93.7%)、大学院看護学研究科27人。短期大学の幼児教育保育科も。医療・福祉分野の採用では、市内に教育機関がある強みが使えます。

4. 短大卒の採用は前提が崩れた——3年で37.4%減。短大卒を想定した職種設計は、供給が続きません。「有効求人倍率」のページで見たとおり、高卒の就職者も7年で31.9%減っています。

5. 音楽・農学という珍しい資源——音楽学部3,753人、農学部2,531人。他都市にはない人材とネットワークが市内にあります。イベント、地域活動、商品開発。使い方次第です。

データの注意点

「市内に所在する大学」の学生数です。川崎市民が市外の大学に通っている場合は含まれません。逆に市外から通ってくる学生は含まれます。川崎市民の進学状況を示すものではありません。

収録されているのは令和5〜7年(2023〜2025年)の3年分だけです。それ以前にさかのぼるには、川崎市統計書の過去の版を確認する必要があります。

各年5月1日現在の数値です。

2025年の大学院は、総数1,845人に対して研究科別の合計が1,872人と27人の差があります。統計書に掲載された数値をそのまま使っているため、この差もそのまま残しています。グラフでは研究科別の数値を表示しています。

学部・研究科の名称は統計書の表記に従っています。複数の大学の学部が同じ名称の場合、合算されている可能性があります。

短期大学は2023年に3学科、2024年以降は2学科です。統計書に学科名の変更や募集停止の注記はありません。