Cookieレスとは
Cookieレスとは、Webブラウザにおけるサードパーティ Cookie の利用が制限・廃止される動きを指します。Apple SafariはITP(Intelligent Tracking Prevention)により2020年にサードパーティCookieを完全ブロック、Google Chromeも段階的な廃止を進めています。プライバシー保護の強化を背景に、デジタル広告やWebマーケティングの計測・ターゲティング手法の根本的な見直しが求められています。
Cookieレスがマーケティングに与える影響
サードパーティCookieの廃止は、①リターゲティング広告の精度低下、②コンバージョンの正確な計測の困難化、③第三者データに依存したオーディエンスターゲティングの縮小、④アトリビューション分析の不完全化、⑤DMPのビジネスモデルの転換を引き起こします。デジタル広告市場全体で数兆円規模の影響があるとされ、マーケティングのパラダイムシフトが進行中です。
Cookieレス時代の代替ソリューション
主な対応策として、①ファーストパーティデータの強化(自社データの収集・活用拡大)、②コンテキストターゲティング(ユーザーではなくコンテンツの文脈に基づく広告配信)、③プライバシーサンドボックス(Googleが提案するCookie代替技術群:Topics API等)、④共通ID基盤(Unified ID 2.0、LiveRamp等)、⑤サーバーサイド計測(GTMサーバーサイドによるデータ精度向上)、⑥データクリーンルーム(プライバシーを保護しながらデータを分析する仕組み)があります。
Cookieレス時代のマーケティング戦略
Cookieレス時代に向けた戦略として、①顧客との直接的な関係構築(会員化、アプリ利用促進)、②価値交換に基づくデータ収集(有益な情報提供の対価としてのデータ取得)、③ゼロパーティデータ(顧客が意図的に提供するデータ)の活用、④CDPを中核としたデータ基盤の構築、⑤MMMなどCookieに依存しない効果測定手法の導入が重要です。「追跡する」マーケティングから「信頼関係に基づく」マーケティングへの転換が求められています。
具体例・事例
Cookieレスとは、第三者のCookieに頼った追跡が制限されていく流れを指します。広告や効果測定の前提が変わりつつあります。
- 計測方法の見直し:これまでのCookie依存の計測から、自社データ中心の計測へ移行する
- ファーストパーティデータ活用:会員情報やメールアドレスなど、自社が直接得たデータを軸にする
- 中小企業の想定例:ある小売店では、来店ポイント会員の情報を整え、Cookieに頼らず顧客に直接案内を届ける体制づくりに取り組む、といった対応が考えられます
どんなときに使う?(活用シーン)
外部データに頼れなくなる前提で、自社データの価値を高める動きにつながります。
- 会員登録やメルマガ登録を促し、自社で使えるデータを増やす
- 同意取得を整え、適法にデータを活用できる状態をつくる
- 広告の効果測定を、自社のコンバージョンデータ中心に組み直す
- 中小企業でも、まず顧客リストの整備と直接コミュニケーションの強化から始める
よくある質問
Q. Cookieレスになると何が困るのですか?
A. サイトをまたいだユーザー追跡や、広告効果の細かな計測が難しくなります。これまで当たり前に見えていた数字が取りにくくなるため、自社データを軸にした測定への切り替えが求められます。
Q. ファーストパーティデータとは何ですか?
A. 自社が顧客から直接得たデータのことです。会員情報、購買履歴、メールアドレスなどが該当します。第三者経由のデータより信頼性が高く、Cookieレス時代の重要な資産とされています。
Q. 中小企業は何を準備すべきですか?
A. まず自社の顧客リストや会員データを整え、同意を得て活用できる状態をつくることが基本です。あわせて、顧客と直接つながるメールやLINEなどの接点を育てておくと安心です。