ポータビリティ

Data Portability

データポータビリティとは

データポータビリティ(Data Portability)とは、個人が自分に関するデータを、構造化され一般的に使用される機械可読な形式で受け取り、別のサービス提供者に移転させる権利のことです。GDPRの第20条で規定されており、データの囲い込み(ロックイン)を防止し、個人のデータに対するコントロールを強化することを目的としています。

ポータビリティの実装

データポータビリティを実現するためには、データを構造化された機械可読形式(JSON、CSV、XML等)でエクスポートする機能の提供が必要です。GoogleのTakeout、FacebookのDownload Your Information、Appleのデータとプライバシーなど、主要なプラットフォームはすでにデータエクスポート機能を実装しています。より進んだ形態として、API経由でのリアルタイムなデータ転送や、Data Transfer Project(Google等が推進するオープンソースプロジェクト)のような標準化された転送プロトコルの整備も進んでいます。

AI開発との関連

データポータビリティはAI開発に複数の影響を与えます。ユーザーが他サービスにデータを移行できるため、AIサービス間の競争が促進されます。一方で、移行されたデータの利用目的やライセンスの管理が課題となります。また、個人がエクスポートしたデータを自らのAIモデルの学習に活用する「パーソナルAI」の可能性も開かれています。データガバナンスの観点では、ポータビリティ要求に迅速に対応できるシステム設計と運用体制の整備が求められます。