機会均等

Equal Opportunity

機会均等とは

機会均等(Equal Opportunity)とは、機械学習における公平性指標のひとつで、すべてのグループにおいて真陽性率(適格な個人がポジティブな予測を受ける確率)が等しいことを要求する基準です。2016年にHardtらによって提案されました。

機会均等の定義

数学的には、実際にポジティブなクラスに属する個人(Y=1)について、保護属性のグループ間で予測がポジティブになる確率(P(Yhat=1|Y=1,A))が等しいことを要求します。例えば、採用の文脈では「本当に適格な男性候補者が合格する確率」と「本当に適格な女性候補者が合格する確率」が等しいことを意味します。

統計的パリティとの違い

統計的パリティが結果の均等性を求めるのに対し、機会均等は機会の均等性を求めます。統計的パリティでは適格率の異なるグループに同じ選択率を強制しますが、機会均等では「適格な人が正しく選ばれる確率」の均等を要求するため、より実力ベースの公平性といえます。ただし、何をもって「適格」とするかの基準自体にバイアスが含まれる可能性がある点には注意が必要です。

均等化されたオッズとの関係

均等化されたオッズ(Equalized Odds)は機会均等をさらに拡張した概念で、真陽性率だけでなく偽陽性率もグループ間で等しいことを要求します。機会均等は均等化されたオッズの緩和版と位置づけられます。実際のシステム設計では、タスクの性質やステークホルダーの要件に応じて適切な指標を選択し、トレードオフを検討することが重要です。