付録C 用語集(重要キーワード)
経済学の頻出用語を、ひとこと定義+対応章でまとめました。似た用語の区別を意識して覚えましょう。
ミクロ経済学(第1〜5章)
| 用語 | ひとこと定義 | 章 |
|---|---|---|
| 需要の価格弾力性 | 価格が1%変わると需要量が何%変わるか(の絶対値) | 第1章 |
| 消費者余剰/生産者余剰 | 買い手が得する分/売り手が得する分。合計=総余剰 | 第1章 |
| 死荷重(死重損失) | 課税・規制・独占などで失われる総余剰 | 第1・4章 |
| 限界代替率 | 満足を保ったまま財Xを1単位増やすとき手放せる財Yの量 | 第2章 |
| 代替効果/所得効果 | 価格変化のうち相対価格の変化による分/実質所得の変化による分 | 第2章 |
| ギッフェン財 | 価格が下がると需要が減る特殊な下級財 | 第2章 |
| 期待効用 | 不確実な結果の効用を確率で加重平均したもの | 第2章 |
| 限界費用(MC) | 生産を1単位増やすときの追加費用 | 第3章 |
| 損益分岐点/操業停止点 | P=ACの最低点/P=AVCの最低点 | 第3章 |
| 規模の経済 | 生産量を増やすほど平均費用が下がること | 第3章 |
| プライステイカー | 市場価格を与件として受け入れる主体(完全競争) | 第4章 |
| 限界収入(MR) | 販売を1単位増やすときの追加収入 | 第4章 |
| ナッシュ均衡 | 互いに相手の戦略を所与として最適応答し合う状態 | 第4章 |
| 囚人のジレンマ | 各自が合理的に選ぶと全体では不利になる状況 | 第4章 |
| 外部性 | 市場を介さず第三者に及ぶ影響(外部経済・外部不経済) | 第5章 |
| ピグー税/コースの定理 | 外部費用に課税して是正/当事者交渉で効率解に至る | 第5章 |
| 公共財 | 非競合性・非排除性をもつ財(フリーライダー問題) | 第5章 |
| 逆選択/モラルハザード | 契約前の隠れた情報/契約後の隠れた行動による非効率 | 第5章 |
マクロ経済学(第6〜12章)
| 用語 | ひとこと定義 | 章 |
|---|---|---|
| GDP | 国内で新たに生み出された付加価値の合計 | 第6章 |
| 三面等価の原則 | 生産=分配=支出のGDPは常に等しい | 第6章 |
| GDPデフレーター | 名目GDP÷実質GDP。物価指数(パーシェ型) | 第6章 |
| 帰属計算 | 市場を通らない取引をGDPに計上する工夫(持ち家の帰属家賃など) | 第6章 |
| 有効需要の原理 | 生産量は総需要の大きさで決まる(ケインズ) | 第7章 |
| 限界消費性向 | 所得が1単位増えたとき消費に回す割合 | 第7章 |
| 乗数効果 | 独立支出の増加がその何倍もの所得増を生む効果 | 第7章 |
| 恒常所得仮説 | 消費は一時的所得でなく恒常所得で決まる(フリードマン) | 第7章 |
| ラチェット効果 | 所得が減っても消費が下がりにくい歯止め効果 | 第7章 |
| 加速度原理 | 投資は産出量の「変化分」に比例する | 第7章 |
| 貨幣乗数(信用乗数) | マネーストック÷マネタリーベース | 第8章 |
| 流動性のわな | 利子率が下限で金融政策が効かない状態(LM水平) | 第8・9章 |
| クラウディングアウト | 財政拡大→利子率上昇→民間投資が押し出される現象 | 第9章 |
| ビルトイン・スタビライザー | 累進税や失業給付など自動的に景気を安定させる仕組み | 第9章 |
| 貨幣の中立性 | 貨幣量の変化は物価だけ動かし実質変数に影響しない(古典派) | 第8・10章 |
| フィリップス曲線 | インフレ率と失業率のトレードオフ関係 | 第10章 |
| 自然失業率 | 長期的に到達する失業率。長期フィリップス曲線は垂直 | 第10章 |
| 比較優位 | 機会費用の小さい財に特化すると貿易で双方が得をする | 第11章 |
| 購買力平価(PPP) | 為替レートは2国の物価水準の比で決まるとする説 | 第11章 |
| マンデル=フレミング | 開放経済のIS-LM。相場制で財政・金融の有効性が逆転 | 第11章 |
| マーシャル=ラーナー条件 | 輸出入の価格弾力性の和>1なら通貨安が貿易収支を改善 | 第11章 |
| ソローモデル | 収穫逓減で定常状態に収束する新古典派成長モデル | 第12章 |
| 全要素生産性(TFP) | 資本・労働で説明できない成長分=技術進歩(ソロー残差) | 第12章 |
| 景気動向指数 | 先行・一致・遅行の3系列で景気を測る指標(CI・DI) | 第12章 |
💡 使い方:用語を隠して意味が言えるか、意味を隠して用語が言えるか、両方向でセルフテストしましょう。