付録C 用語集(法律用語・英略語)

経営法務の頻出用語を、ひとこと定義+対応章でまとめました。 法律は「用語の意味を正確に」問う科目です。似た用語の違いを意識して覚えましょう。

会社法・金商法(第1〜6章)

用語 ひとこと定義
有限責任/無限責任 出資額を限度に責任を負う/会社債務を全額負う 第1章
発起設立/募集設立 発起人だけで全株引受け/設立時に株主を募集 第1章
現物出資 金銭以外(不動産等)による出資。原則 検査役の調査が必要 第1章
譲渡制限株式 譲渡に会社の承認が必要な株式(=非公開会社の要素) 第2章
自己株式 会社が保有する自社の株式(金庫株)。議決権なし 第2章
新株予約権 あらかじめ定めた条件で株式を取得できる権利 第2章
有利発行 特に有利な価額での募集株式発行。株主総会の特別決議が必要 第2章
公開会社 譲渡制限のない株式を1つでも発行できる会社(≠上場会社) 第3章
大会社 資本金5億円以上 または 負債200億円以上の会社 第3章
会計参与 取締役と共同で計算書類を作成する機関(税理士・会計士等) 第3章
分配可能額 剰余金の配当ができる上限額(財源規制) 第4章
簡易手続/略式手続 規模が小さい/支配関係がある場合に株主総会を省略できる制度 第5章
DES Debt Equity Swap=債務を株式に振り替える再建手法 第5・10章
TOB Take Over Bid=株式公開買付け 第5章
J-SOX 金融商品取引法の財務報告に係る内部統制報告制度 第6章
インサイダー取引 未公表の重要事実を知って行う株取引(規制対象) 第6章

民法・ビジネス法務(第7〜10章)

用語 ひとこと定義
善意/悪意 事情を知らない/知っていること(道徳の善悪ではない) 第7章
錯誤・詐欺・強迫 意思表示の瑕疵。取消しの原因になりうる 第7章
危険負担 引渡前に目的物が滅失した場合の代金リスクの負担 第7章
連帯保証 催告・検索の抗弁権がない、主債務者と同等の重い保証 第7章
相殺 互いの債権を対当額で消滅させること 第7章
詐害行為取消権 債務者の財産減少行為を債権者が取り消す権利 第7章
譲渡担保 所有権を形式的に移して担保にする非典型担保 第8章
遺留分 一定の相続人に保障される最低限の取り分 第8章
限定承認/相続放棄 相続財産の範囲で債務を負う/相続を一切しない 第8章
PL法 製造物責任法。欠陥による損害に無過失責任 第9章
開発危険の抗弁 引渡時の技術水準で欠陥を認識できなかった場合の免責 第9章
消費者契約法 消費者を保護し、不当な勧誘・条項を取消し・無効にする法 第9章
別除権 倒産手続外で担保権を行使できる権利 第10章
否認権 倒産前の不当な財産処分を管財人が否認する権利 第10章
DIP型 経営者が続投して再建する仕組み(民事再生など) 第10章

知的財産権・その他(第11〜15章)

用語 ひとこと定義
産業財産権 特許・実用新案・意匠・商標の4権利の総称 第11章
職務発明 従業者が職務で行った発明(特許法35条・相当の利益) 第11章
新規性喪失の例外 公表後でも一定期間内なら新規性を失わない救済制度 第11章
専用実施権/通常実施権 独占的に使える権利/独占でない使用許諾 第11章
PCT 特許協力条約。1つの出願で複数国に出願日を確保 第11章
関連意匠 自社の本意匠に類似する意匠を登録できる制度 第12章
小売等役務商標 小売業のサービスに対する商標 第12章
地域団体商標 「地域名+商品名」を組合等が登録できる商標 第12章
マドリッド協定議定書 商標の国際登録を一括出願できる枠組み 第12章
無方式主義 登録なしに、創作と同時に権利が発生(著作権) 第13章
著作者人格権 公表権・氏名表示権・同一性保持権(譲渡できない) 第13章
職務著作 法人の発意で従業者が作る著作物。原則 法人が著作者 第13章
営業秘密の三要件 秘密管理性・有用性・非公知性 第14章
リーニエンシー 課徴金減免制度。カルテルの自主申告で減免 第14章
HHI 市場集中度を測る指数(企業結合審査) 第14章
下請法 親事業者の代金支払遅延等を規制する法律 第14章
インコタームズ 国際貿易の取引条件(FOB・CIF等)の国際規則 第15章
準拠法 契約に適用する国の法律。当事者が選べる(当事者自治) 第15章
severability条項 一部条項が無効でも契約全体は有効とする「分離可能性」条項 第15章

💡 使い方:用語を隠して意味が言えるか、意味を隠して用語が言えるか、両方向でセルフテストしましょう。

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