事案の概要データ
| 公表日 | 2026年10月1日(10月2日に続報) |
|---|---|
| 対象サービス | お荷物問い合わせサービス |
| 流出のおそれ | 送り主・受取人の氏名、住所、電話番号など |
| 件数 | 調査中 |
| 侵入経路 | 公表されていない |
図解:この事故の構造
何が起きたのか
佐川急便は2026年10月1日、「お荷物問い合わせサービス」が不正アクセスを受け、送り主・受取人の氏名、住所、電話番号などが流出したおそれがあることを公表しました。件数は調査中です。
同じ時期、ヤマト運輸も「クロネコ代金後払いサービス」への不正アクセスを公表しており、大手物流2社が相次いで被害を明らかにする形となりました。
配送情報が流出すると何が起きるか
配送情報には、「誰が、誰に、いつ、何を送ったか」が記録されています。これが流出すると、極めて効果的な詐欺が可能になります。
いわゆる「不在通知を装ったSMS詐欺(スミッシング)」は、すでに広く行われています。しかし現在のものは、無差別に送られているため、荷物を待っていない人には見破られます。
一方、実際の配送データを持っている攻撃者であれば、「本当に荷物を待っている人」に「本当の送り状番号」を添えてSMSを送れます。こうなると、見破るのはほぼ不可能です。
佐川急便は2026年7月にも、会員制Webサービス「スマートクラブ」でシステム不具合により他人の情報が表示される事案(約7万人)を公表しており、今回が2件目となります。
利用者が今できる自衛
最も確実なのは、「SMSやメールのリンクから配送状況を確認しない」ことです。荷物の状況を確認したいときは、必ず自分で公式アプリを開くか、ブラウザのブックマークから公式サイトにアクセスしてください。
正規の配送業者が、SMSのリンク先でクレジットカード情報や個人情報の入力を求めることはありません。再配達の依頼で住所を入力することはありますが、カード番号を聞かれたら100%詐欺です。
企業としても、従業員への注意喚起を出す価値があります。会社宛ての荷物を装ったSMSから、業務端末が感染するケースがあるためです。
時系列で見る経過
- 2026年10月「お荷物問い合わせサービス」への不正アクセスが発生
- 2026年10月1日不正アクセスと情報流出のおそれを公表
- 2026年10月2日続報として、送り主・受取人の氏名・住所・電話番号などが対象であると説明
- 2026年10月以降影響範囲の調査を継続
中小企業が学ぶべきポイント
- 配送状況はSMS・メールのリンクから確認しない。公式アプリかブックマークから開く。
- 配送業者がSMSでクレジットカード情報を求めることはない。聞かれたら詐欺。
- 実際の配送データが流出すると、見破れないレベルの詐欺SMSが可能になる。
- 従業員へ「会社宛ての荷物を装うSMS」への注意喚起を出す。
出典・参考
本記事は、各組織の公表資料および報道をもとに、要点をわかりやすく整理したものです。 被害件数は「漏えいした可能性のある最大件数」として公表されている場合があり、実際に漏えいが確定した件数とは異なることがあります。 また、調査の進展により内容が変わる場合があります。正確な情報は必ず出典元の公式発表をご確認ください。