2026年10月5日 公表 不正アクセス 調査中 影響度:特大

焼肉きんぐの公式アプリに不正アクセス、会員情報1,078万件が漏えい

対象組織:株式会社物語コーポレーション / 規模:10,788,963件
// WHAT HAPPENED

「焼肉きんぐ」などの公式アプリの会員管理システムが不正アクセスを受け、10,788,963件の会員情報が漏えいしました。1,000万件を超える、2026年でも最大級の規模です。

事案の概要データ

公表日2026年10月5日
対象公式アプリの会員管理システム
漏えい(確認)10,788,963件
対象情報氏名、メールアドレス、電話番号など
含まれない情報パスワード、生年月日、利用履歴、決済情報
原因調査中

図解:この事故の構造

図:「何が漏れたか」と同時に「何は漏れていないか」を示したことで、利用者が取るべき行動が明確になった。
漏えいしていない情報
パスワード、生年月日、利用履歴、決済情報。(公表時点でいずれも含まれないと明示)
漏えいした情報
氏名、メールアドレス、電話番号など 10,788,963件。

何が起きたのか

物語コーポレーションは2026年10月5日、「焼肉きんぐ」などを展開する同社の公式アプリの会員管理システムが不正アクセスを受け、10,788,963件の会員情報が漏えいしたことを公表しました。

対象となったのは氏名、メールアドレス、電話番号などです。パスワード、生年月日、利用履歴、決済情報は含まれないとされています。原因は調査中です。

「含まれない情報」を明示した意味

この公表で評価できるのは、漏えいした情報だけでなく「含まれない情報」を明確に示した点です。

1,000万件という数字を聞いた利用者が最初に心配するのは、「クレジットカードは大丈夫か」「パスワードは変えるべきか」です。そこに先回りして答えることで、不要な不安と問い合わせの殺到を抑えられます。

逆に、漏えいした項目だけを列挙して「それ以外は調査中」とすると、利用者は最悪を想定して行動します。結果として問い合わせが殺到し、対応に追われることになります。

中小企業でも応用できる考え方です。事故を公表するときは「何が漏れたか」と同時に「何は漏れていないか」を書く。これだけで受け手の反応が変わります。

飲食チェーンのアプリ会員1,000万件

飲食チェーンの公式アプリは、クーポン配信や順番待ちの受付に使われ、来店のたびに登録が促されます。全国展開しているチェーンでは、会員数が1,000万を超えることも珍しくありません。

同じ10月第1週には、ミスターマックス(最大約173万人)、ホワイトエッセンス(約105万アカウント)と、小売・サービス業のアプリ会員情報の流出が続きました。

アプリ会員制度は集客の武器ですが、同時に「1,000万人分の個人情報を預かる責任」を負うということでもあります。登録時に集める項目を減らす、退会者のデータを確実に削除する——といった地道な設計が、事故時の件数を左右します。

時系列で見る経過

中小企業が学ぶべきポイント

  1. 公表時は「何が漏れたか」と「何は漏れていないか」の両方を書く。不安と問い合わせを減らせる。
  2. アプリ登録時に集める項目を必要最小限にする。集めていない情報は漏れない。
  3. 退会者のデータを確実に削除する。会員数がそのまま事故時の件数になる。
  4. 決済情報を自社で持たず決済代行に任せる。預からなければ漏れない。

出典・参考

ご注意
本記事は、各組織の公表資料および報道をもとに、要点をわかりやすく整理したものです。 被害件数は「漏えいした可能性のある最大件数」として公表されている場合があり、実際に漏えいが確定した件数とは異なることがあります。 また、調査の進展により内容が変わる場合があります。正確な情報は必ず出典元の公式発表をご確認ください。

同じ分類の事故

← 新しい記事:スカラコミュニケーションズへの不正アクセスで大和… 古い記事:大阪公立大学にランサムウェア、サーバ約500台が… →

もっと深く学びたい方へ

過去の代表的な事件の解説や、セキュリティ用語の基礎知識もまとめています。