🛢️ 日本の石油備蓄の現況

国家備蓄・民間備蓄の保有量(原油・製品)月次推移|2023年2月末〜2026年1月末

レポートの概要

このレポートは、資源エネルギー庁が毎月公表している「石油備蓄の現況」PDFから抽出したデータをもとに、日本の石油備蓄量の推移をグラフ化したものです。国家備蓄と民間備蓄それぞれの原油・製品の保有量について、直近約3年間の月次データを確認できます。

2026年3月にはホルムズ海峡情勢の緊迫化を受け、政府が備蓄放出を表明するなど、石油備蓄の重要性が改めて注目されています。

合計保有量(2026年1月末)
7,289万kl
≒約4.6億バレル
合計備蓄日数
248日分
IEA基準:210日分
国家備蓄
4,319万kl
原油4,177 + 製品142
民間備蓄
2,778万kl
原油1,278 + 製品1,500

国家備蓄 保有量の推移(原油・製品)

出典:資源エネルギー庁「石油備蓄の現況」各月分PDFより作成

📊 このグラフのポイント

国家備蓄の原油は約4,100〜4,300万klの範囲で推移しており、この3年間で大きな変動はみられません。2022年のウクライナ侵攻に伴う国家備蓄放出(900万バレル≒約143万kl)の影響で2023年前半は低めの水準でしたが、その後は安定的に推移しています。

  • 国家備蓄の製品(灯油・ガソリン等)は一貫して140万kl前後で、ほぼ横ばいです。
  • 原油が保有量のほぼ全てを占めており、「原油の形で封印保管」する制度の特徴が数字に表れています。
  • 中小企業にとっては、燃料供給の安定性を支える基盤であり、エネルギーコスト急騰リスクの緩衝材となっています。

民間備蓄 保有量の推移(原油・製品)

出典:資源エネルギー庁「石油備蓄の現況」各月分PDFより作成

📊 このグラフのポイント

民間備蓄は季節変動が大きいのが特徴です。冬場(11月〜2月)は暖房用の灯油需要が高まるため、製品在庫が減少し、春〜夏にかけて積み増す傾向があります。

  • 民間備蓄の原油は1,100〜1,400万kl程度で変動しており、国家備蓄と比べて変動幅が大きくなっています。
  • 製品は1,400〜1,600万kl程度で推移し、夏場に増加して冬場に減少する季節パターンがみられます。
  • 石油元売り各社の在庫戦略や需給バランスが直接反映されるため、市場動向の指標としても注目されます。

石油備蓄 合計保有量と備蓄日数の推移

出典:資源エネルギー庁「石油備蓄の現況」各月分PDFより作成

📊 このグラフのポイント

合計保有量(国家+民間+産油国共同)は約7,000〜7,500万klの範囲で推移しています。備蓄日数は240〜260日分で安定しており、国際的にも高い水準を維持しています。

  • 保有量がやや減少しても備蓄日数が維持されるのは、国内の石油消費量自体が減少傾向にあるためです。
  • 2026年3月のホルムズ海峡情勢では、民間備蓄15日分+国家備蓄1ヶ月分の放出が表明されました。
  • 有事の際の供給途絶リスクに備え、中小企業でも燃料調達の分散やBCP策定が重要です。

国家備蓄 vs 民間備蓄|原油保有量の比較

出典:資源エネルギー庁「石油備蓄の現況」各月分PDFより作成

📊 このグラフのポイント

国家備蓄の原油は安定的に約4,200万kl前後で推移する一方、民間備蓄の原油は1,100〜1,400万klと変動が大きくなっています。国家備蓄は「封印保管」で基本的に動かさないのに対し、民間備蓄は日常の精製・販売活動と連動しているためです。

  • 国家備蓄の原油は民間備蓄の約3.3倍と、質量ともに日本のエネルギー安全保障の柱となっています。
  • 民間備蓄の原油変動は、石油元売り各社の調達・精製計画や国際市況に左右されます。
  • 有事の備蓄放出は、まず民間備蓄の義務量引き下げから開始されるのが通例です。

月次データ一覧(万kl)

時点 国家
原油
国家
製品
民間
原油
民間
製品
産油国
原油
合計
保有量
備蓄
日数

出典:資源エネルギー庁「石油備蓄の現況」各月分PDFより作成。2023年2月末〜2025年2月末のデータは公表PDFの範囲・過去実績に基づく推計値を含みます。

データのポイント