家計調査から見る日本の家計動向

総務省「家計調査 貯蓄・負債編」二人以上の世帯(2002〜2025年・四半期別)

レポートの概要

本レポートは、総務省が実施する「家計調査(貯蓄・負債編)」のデータ(統計表ID: 0003003309)をもとに、二人以上の世帯における消費支出・実収入・エンゲル係数・可処分所得・平均消費性向の長期推移を分析します。約20年にわたるデータから、コロナ禍やインフレなど経済イベントが家計に与えた影響を読み解きます。

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消費支出(2025年平均)
二人以上の世帯・月額
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実収入(2025年平均)
勤労者世帯・月額
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エンゲル係数(2025年平均)
二人以上の世帯
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平均消費性向(2025年平均)
勤労者世帯

消費支出の推移(二人以上の世帯)

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出典:e-Stat 家計調査 貯蓄・負債編(統計表ID: 0003003309)

📊 このグラフのポイント

二人以上の世帯における1か月あたりの消費支出(年平均)の推移を示しています。四半期データを年平均に換算して表示しています。

  • 2002年の約30.6万円から2011年には約28.3万円まで減少し、長期的な消費の縮小傾向が見られました
  • 2020年はコロナ禍による外出自粛で約27.8万円と大きく落ち込みましたが、2022年以降は回復基調に転じています
  • 2025年は約31.4万円と2002年水準を上回っており、物価上昇を反映した名目ベースでの支出増加が顕著です。中小企業の経営者は、消費回復の波をどう取り込むかが課題となります

実収入の推移(勤労者世帯)

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出典:e-Stat 家計調査 貯蓄・負債編(統計表ID: 0003003309)

📊 このグラフのポイント

勤労者世帯(共働き含む)の1か月あたり実収入の年平均推移です。実収入には勤め先収入のほか、社会保障給付なども含まれます。

  • 2002〜2017年は約50〜54万円で横ばいが続いていましたが、2018年以降は急速に増加しています
  • 2020年は定額給付金など政府の支援策により約61万円と大幅に増加しました
  • 2025年は約65.4万円に達し、賃上げの広がりを反映しています。中小企業にとっても人材確保のための賃上げ対応が重要な経営課題です

エンゲル係数の推移

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出典:e-Stat 家計調査 貯蓄・負債編(統計表ID: 0003003309)

📊 このグラフのポイント

エンゲル係数は消費支出に占める食料費の割合で、一般に生活水準の指標とされます。係数が高いほど、家計に余裕がないことを示唆します。

  • 2002〜2014年は22〜24%台で安定していましたが、2015年以降は上昇トレンドに転じています
  • 2020年はコロナ禍で外食が減り内食が増えたことで27.5%まで急上昇しました
  • 2025年は約28.6%と過去最高水準に達しており、食品価格の高騰が家計を圧迫していることがわかります。飲食・食品関連の中小企業は値上げと客離れのバランスに注意が必要です

可処分所得と平均消費性向の推移(勤労者世帯)

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出典:e-Stat 家計調査 貯蓄・負債編(統計表ID: 0003003309)

📊 このグラフのポイント

可処分所得(実収入から税・社会保険料を差し引いた手取り額)と、そのうち消費に回した割合(平均消費性向)の推移です。

  • 可処分所得は2018年以降に増加が加速し、2025年は約53.2万円と過去最高水準です
  • 一方、平均消費性向は2002年の約73.8%から2025年には約66.3%まで低下しており、所得が増えても消費に回す割合が減っています
  • 「稼いでも使わない」傾向は将来不安や物価高への防衛的な貯蓄行動の表れと考えられ、中小企業にとっては消費者の財布のひもが固いことを意味します

消費支出の費目別内訳(2025年10〜12月期)

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出典:e-Stat 家計調査 貯蓄・負債編(統計表ID: 0003003309)

📊 このグラフのポイント

2025年10〜12月期の消費支出を費目別に分解したものです。何にどれだけお金を使っているかを一目で把握できます。

  • 食料が約9.6万円(29.7%)で最大の支出項目であり、エンゲル係数の高さを裏付けています
  • 交通・通信が約4.5万円(13.9%)で2番目に大きく、自動車維持費や通信費が家計の大きな負担となっています
  • 教育費は約1.2万円(3.6%)と比較的小さく見えますが、子育て世帯に集中するため該当世帯の負担感は数字以上に大きいと考えられます

費目別消費支出の前年比較(2024年 vs 2025年 10〜12月期)

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出典:e-Stat 家計調査 貯蓄・負債編(統計表ID: 0003003309)

📊 このグラフのポイント

主要10費目について、2024年と2025年の同時期(10〜12月期)を比較したものです。

  • 食料は91,802円→96,293円と約4,500円(+4.9%)増加しており、食品値上げの影響が直接表れています
  • 住居は21,184円→20,375円と微減で、家賃等の変動は比較的小さいことがわかります
  • 全体的にほぼ全費目で増加しており、インフレ環境下での名目支出増加が確認できます。中小企業はコスト転嫁と顧客の価格感度のバランスを見極めることが重要です

データのポイント