全体サマリー
出典:警察庁「犯罪統計資料(令和8年1〜4月分)」(暫定値)
第1表:刑法犯の年次推移(1〜4月累計)
📊 このグラフのポイント
2022年を底に、刑法犯の認知件数は4年連続で増加しています。2026年は約24.6万件に達し、コロナ禍前(2019年)の水準を超えました。
- 2022年(約17.0万件)→ 2026年(約24.6万件)で、4年間で約45%増加しています
- 検挙件数も増加傾向ですが、認知件数の伸びに追いついておらず、検挙率は低下気味です
- 社会経済活動の回復に加え、SNSを利用した犯罪の増加が影響しているとみられます
出典:警察庁「犯罪統計資料」各年1〜4月累計
第1表:罪種別 認知件数と前年比
📊 このグラフのポイント
窃盗犯が約15.9万件と全体の64.5%を占め最多ですが、伸び率では知能犯が+22.5%と突出しています。
- 窃盗犯は+2.9%と微増にとどまる一方、知能犯(主に詐欺)は+22.5%の大幅増です
- 凶悪犯も+14.9%と増えており、不同意性交等(+19.0%)の増加が目立ちます
- 粗暴犯は+13.2%で、脅迫(+26.6%)・恐喝(+28.9%)が特に増加しています
出典:警察庁「犯罪統計資料(令和8年1〜4月分)」第1表
第2表:窃盗犯 手口別の内訳
📊 このグラフのポイント
窃盗犯の内訳をみると、非侵入盗(万引きなど)が約8.9万件で全体の56.3%を占めています。
- 非侵入盗は+3.7%と増加。万引きや自転車盗が含まれ、件数規模が最も大きい手口です
- 乗り物盗は+4.8%と増加、特に自転車盗の被害が目立ちます
- 一方、侵入盗は-8.9%と減少しており、防犯対策の効果が出ている可能性があります
- 中小企業の店舗経営者にとって、万引き対策は引き続き重要な課題です
出典:警察庁「犯罪統計資料(令和8年1〜4月分)」第2表
第3表:地方ブロック別 刑法犯 認知件数
📊 このグラフのポイント
関東(東京含む)が約10.5万件で全国の42.6%を占め、次いで近畿(約4.9万件)、中部(約3.2万件)の順です。
- 東京都は33,147件(前年比+10.8%)と全国で最も多く、増加率も大きい地域です
- 中部は+14.3%と高い伸び率を示しており、警戒が必要です
- 四国(6,372件)と北海道(6,589件)は件数が比較的少ない地域です
出典:警察庁「犯罪統計資料(令和8年1〜4月分)」第3表
第5表:重要犯罪・重要窃盗犯の内訳
重要犯罪(認知件数)
重要窃盗犯(認知件数)
📊 このグラフのポイント
重要犯罪は4,845件(+11.8%)と増加。不同意わいせつと不同意性交等で全体の7割超を占めます。
- 不同意性交等は1,459件(+19.0%)で、2023年の刑法改正後も増加傾向が続いています
- 重要窃盗犯は15,875件(-14.2%)と減少。特に自動車盗が-45.0%と大幅減です
- 侵入盗(住宅対象)も-18.9%と減少しており、防犯カメラの普及等が奏功している可能性があります
出典:警察庁「犯罪統計資料(令和8年1〜4月分)」第5表
第7表:重要犯罪 被害者の年齢分布
📊 このグラフのポイント
重要犯罪の被害者は13〜19歳が1,463人で最多、次いで20〜29歳が1,290人です。若年層の被害が際立ちます。
- 13〜29歳で全体の56.8%を占めており、SNS等を通じた被害の増加がうかがえます
- 0〜12歳の子どもの被害も458人あり、略取誘拐・人身売買では45件に上ります
- 中小企業の従業員教育でも、若年層の犯罪被害防止の啓発が重要です
出典:警察庁「犯罪統計資料(令和8年1〜4月分)」第7表
第8表:重要犯罪 被疑者の年齢分布
📊 このグラフのポイント
重要犯罪の被疑者は20〜29歳が979人で最多。14〜19歳の少年も517人と多く、前年から+24.6%増加しています。
- 少年(14〜19歳)は強盗で173人(前年比+10.9%)と突出しています
- 50歳以上の被疑者も増加傾向で、高齢者犯罪の問題も浮き彫りになっています
- 中小企業では採用時のリスク管理や、若手社員への法教育の重要性が増しています
出典:警察庁「犯罪統計資料(令和8年1〜4月分)」第8表
第9表:街頭犯罪・器物損壊・住居侵入
📊 このグラフのポイント
街頭犯罪は67,382件(+6.4%)と増加しており、検挙率は10.2%と低水準です。
- 器物損壊は17,596件(+7.3%)で、店舗や自動車などの被害が含まれます
- 住居侵入は3,366件(+2.8%)で、検挙率は51.5%と比較的高い水準です
- 店舗型の中小企業は、防犯カメラの設置や夜間の見回り強化が有効な対策となります
出典:警察庁「犯罪統計資料(令和8年1〜4月分)」第9表
第10表:刑法犯 身柄措置別 検挙人員
📊 このグラフのポイント
検挙人員64,887人のうち、身柄不拘束(在宅事件)が45,530人(70.2%)と大半を占めます。
- 通常逮捕は11,340人(+7.2%)で、逮捕による身柄拘束は全体の約30%です
- 現行犯逮捕は7,330人(+4.1%)、緊急逮捕は687人(+7.2%)です
- 在宅捜査が主流であることは、軽微な犯罪(窃盗・詐欺など)が多いことの表れです
出典:警察庁「犯罪統計資料(令和8年1〜4月分)」第10表
第11表:特別法犯 主要法令別 検挙件数
📊 このグラフのポイント
特別法犯の検挙件数は20,654件(+9.9%)と増加。薬物関連と犯罪収益移転防止法違反が目立ちます。
- 麻薬等取締法は3,938件(+46.8%)と急増。大麻など薬物犯罪の深刻化がうかがえます
- 覚醒剤取締法は2,631件(+7.3%)で依然として高水準です
- 犯罪収益移転防止法は1,913件(+24.1%)。口座売買等のマネーロンダリング関連の取締りが強化されています
- ストーカー規制法は552件(+45.3%)と大幅増加しており、社会的関心の高まりが背景にあります
出典:警察庁「犯罪統計資料(令和8年1〜4月分)」第11表
第12表:来日外国人による犯罪(国籍別)
📊 このグラフのポイント
来日外国人による検挙人員(刑法犯+特別法犯)は3,622人(前年比ほぼ横ばい)。アジア州出身者が全体の約78%を占めます。
- 重要犯罪の検挙人員は143人(前年133人)、うちアジア州が105人です
- 国籍別では中国が44人で最多、次いでベトナム等が続きます
- インバウンド観光の増加に伴い、適切な防犯対策と多言語対応の充実が求められます
出典:警察庁「犯罪統計資料(令和8年1〜4月分)」第12〜13表
第14〜15表:暴力団犯罪
📊 このグラフのポイント
暴力団犯罪の検挙件数は合計2,871件(-23.9%)と大幅に減少しています。
- 窃盗が790件(-22.1%)、詐欺が237件(-60.3%)と、主要罪種で軒並み減少しています
- 暴力団排除条例の浸透や、暴力団構成員の減少が背景にあると考えられます
- ただし殺人は16件(前年8件)と倍増しており、凶悪化の懸念も残ります
- 中小企業は暴力団排除条例に基づく対応(契約書への排除条項記載等)を引き続き徹底することが重要です
出典:警察庁「犯罪統計資料(令和8年1〜4月分)」第14〜15表
📊 全体の概況
2026年1〜4月の刑法犯認知件数は約24.6万件で、前年同期比+6.3%と増加が続いています。検挙件数・検挙人員も増加していますが、検挙率は39.2%でほぼ横ばいとなっています。