令和6年分 申告所得税 課税状況 統計報告

作成:2025年6月30日現在の事績に基づく

1. エグゼクティブ・サマリー

令和6年分(2024年分)の申告所得税の状況は、全体として総所得金額および申告納税額が前年に引き続き増加し、活発な経済状況を反映した結果となりました。 特に総所得金額は106兆3,237億円に達し、過去5年間で最高値を更新しています。

申告人員(実人員)

2,336 万人

前年比 増

申告納税額

4兆4,069 億円

前年比 +8.7%

還付申告者数

1,352 万人

全体の約58%

2. 全体の申告納税状況の推移

過去6年間のデータを見ると、申告納税額のある者の割合が変動しつつも、総所得金額は右肩上がりで推移しています。

区分(分) 人員(人) 総所得金額等(百万円) 申告納税額(百万円) 還付税額(百万円)
令和元年分 22,032,084 83,920,662 3,218,082 1,187,279
令和2年分 22,478,554 86,854,294 3,166,363 1,167,995
令和3年分 22,842,918 92,848,968 3,793,662 1,234,214
令和4年分 22,924,173 94,247,360 3,683,928 1,250,061
令和5年分 23,213,528 99,551,201 4,055,951 1,309,929
令和6年分 23,362,184 106,323,742 4,406,942 1,405,082
※令和6年分の伸び率(納税額)は前年比 8.7% と、非常に力強い成長を示しています。

3. 所得者別内訳と特徴

申告者の属性によって、納税と還付の比率に大きな差が見られます。

● 事業所得者 (Operating Income)

人員:378万人 / 納税額:7,474億円

事業所得者は、還付申告よりも納税額がある者の割合が比較的高く、地域経済の基盤を形成しています。令和6年分では、総所得金額が約11.5兆円に達しました。

● 給与所得者 (Employment Income)

人員:1,142万人 / 納税額:8,116億円 / 還付税額:7,729億円

申告者の中で最大のボリュームを占めます。還付申告をする者が約769万人と圧倒的に多く、年末調整では対応しきれない医療費控除や住宅ローン控除、ふるさと納税等の影響が強く反映されています。

● 雑所得者・他の区分に該当しない所得者

公的年金受給者(雑所得)や、株式等の譲渡所得を含む「その他」の区分です。特に「他の区分に該当しない所得者」の納税額は2兆873億円と非常に高額で、富裕層や投資家の動向がここに含まれていることが推察されます。

4. 都道府県別の課税状況(トピックス)

経済活動の集積地である都市部が納税額を牽引していますが、地方部でも高い伸び率を示す県があります。

納税額上位3局

  1. 東京局:2兆614億円
  2. 大阪局:6,090億円
  3. 名古屋局:4,602億円

特筆すべき伸び率(県)

  • 石川県:72.3% (特殊事情含)
  • 秋田県:23.9%
  • 徳島県:19.4%

5. 統計用語の解説

■ 総所得金額等
利子、配当、不動産、事業、給与、譲渡、一時、雑の各所得金額の合計額。損益通算や繰越控除後の金額を指します。
■ 申告納税額
所得控除後の課税所得に税率を乗じ、税額控除を差し引いた、最終的に納付すべき税額(復興特別所得税を含む)。
■ 確定申告と修正申告
通常の期限内申告のほか、内容に誤りがあった場合に後から訂正する「修正申告」や、税務署側で行う「決定・更正」も統計に含まれます。