令和7年 総務省発表 統計データ

2025年 個人企業経済調査
結果の概要レポート

本調査は、全国の個人経営企業(約4万世帯)を対象に、その経営実態を明らかにするために実施された基幹統計調査の結果をまとめたものです。

2024年の営業概況:緩やかな回復

1企業当たり年間売上高
1,398.9万円
前年比 1.6% 増
1企業当たり営業利益
218万円
前年比 2.4% 増
平均営業利益率
15.6%

※全産業平均(卸売・小売を除く)

産業別売上高の比較

卸売業,小売業 2,825万円
建設業 1,474万円
宿泊業,飲食サービス業 1,103万円
製造業 1,096万円
生活関連サービス業,娯楽業 530万円

【解説】 売上高では卸売・小売業が突出していますが、増加率では生活関連サービス業が前年比6.4%増と高い伸びを示しています。また、利益率で見ると「その他のサービス業」が30.6%と最も高水準を維持しています。

売上高 上位都道府県ランキング

順位 都道府県 売上高(千円)
1愛知県16,818
2三重県16,165
3福岡県16,146
4滋賀県16,133
5茨城県16,077
6大阪府16,057
7東京都15,771
Japan City View

Analysis

製造業の盛んな愛知県や、西日本の拠点である福岡県など、経済規模の大きい都市圏を擁する自治体が上位を占めています。一方、観光需要の戻りが寄与している都道府県も見受けられます。

事業主の高齢化と後継者問題

事業主の年齢階層別割合

46.0%
70歳以上
70歳以上 (46.0%)
60~69歳 (23.3%)
50~59歳 (19.4%)
50歳未満 (11.0%)

深刻な後継者不足

82.3%

後継者が「いない」企業の割合

前年の81.9%から0.4ポイント悪化。特に70歳以上の事業主であっても、74.1%が後継者未定という憂慮すべき状況にあります。

【特に不足が深刻な産業】
生活関連サービス業88.8%
飲食サービス業86.4%

デジタル活用と今後の展望

パソコンの使用状況

49.1%
前年比 2.0pt 上昇

緩やかな上昇傾向にあるものの、依然として約半数がPCを活用していない現状。80歳以上の利用率は26.1%に留まる一方で、50歳未満は70%に達しており、デジタル格差が顕著です。

今後の事業展開

現状のまま維持したい 52.9%
廃業・規模縮小したい 20.6%
拡大・積極的に展開 9.3%

経営上の課題トレンド

過去数年で最大の懸念事項であった「需要の停滞」は低下傾向(36.0% → 25.6%)にありますが、代わって「原材料価格・仕入価格の上昇」が急激に深刻化(2.1% → 17.9%)しています。

宿泊・飲食業:仕入価格上昇 44.1% (産業別1位)
小売業:需要の停滞 32.7% (依然として高水準)

Policy Implications

まとめと提言

  • 1. コスト増を価格転嫁、あるいは付加価値向上で補う支援策の継続が必要。
  • 2. 高齢事業主が多数を占める中、第三者承継を含めた事業引継ぎ支援が急務。
  • 3. 若年層の高い事業意欲(50歳未満の25.5%が積極的)を活かす新規投資支援。