⚠ 最初に押さえる3つの大原則
① 補助金は「後払い」 です。事業費はいったん全額自己負担し、実績報告後に補助金が振り込まれます。
② 審査があり、不採択になることがあります 。提案内容のヒアリングはなく、提出書類のみで審査されます。
③ 「交付決定日」より前に発注・契約・支払いしたものは対象外 。採択通知だけでは事業を始められません。
📑 このガイドの内容
1 この補助金の概要
2 申請できる人(対象者・要件)
3 使えるお金(対象経費)
4 申請の進め方(手順)
5 必要な書類
6 審査のポイント
7 加点制度
8 スケジュール一覧
9 つまずきやすい注意点
1 この補助金の概要
「特定創業支援等事業」の支援を受けて創業して1年以内 の小規模事業者が、経営計画にもとづいて行う販路開拓 (売上を伸ばす取組)や、あわせて行う業務効率化 を支援する補助金です。
項目 内容
補助率 2/3 (経費の3分の2を補助。残り3分の1は自己負担)
補助上限額 200万円 ※インボイス特例の対象なら +50万円=最大250万円
対象経費 機械装置等費/広報費/ウェブサイト関連費/展示会等出展費/旅費/新商品開発費/借料/委託・外注費
申請方法 電子申請システム(Jグランツ)のみ 。郵送は一切不可。GビズIDプライム のアカウントが必須
申請受付期間 2026年11月5日(木)〜 2026年12月15日(火)17:00
💡 「創業型」とは?
一般型と違い、創業1年以内 であることが前提です。一般型(通常枠)との重複申請はできません。過去に創業型で採択・実施した事業者は再申請できません。
2 申請できる人(対象者・要件)
下の【A】基本要件 と 【B】創業型ならではの要件 の両方 を満たす必要があります。
【A】 小規模事業者であること(従業員数の上限)
業種 常時使用する従業員数
商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く) 5人以下
サービス業のうち宿泊業・娯楽業 20人以下
製造業・その他 20人以下
※会社役員・同居の親族従業員・日雇い・短期雇用・試用期間中の人は「常時使用する従業員」に含みません。
◯ 対象になりうる事業者
株式会社・合同会社など営利法人
個人事業主(商工業者)
一定要件を満たすNPO法人
開業準備中の創業者も対象になりうる(※補助事業終了までに事業開始が必要)
✕ 対象にならない事業者(例)
医療法人・社会福祉法人・学校法人・宗教法人
一般/公益社団・財団法人、農事組合法人
系統出荷のみの個人農業者
申請日時点で未開業の創業予定者
任意団体 など
【B】 創業型の必須要件(ここが最重要)
「特定創業支援等事業」の支援を受けた日 と開業日(法人は設立年月日) が、ともに公募締切時から過去1年以内 であること
その支援を受けたのが法人なら代表者本人 /個人事業主なら本人 であること(役員・従業員・家族専従者が受けたものは不可)
資本金・出資金5億円以上の法人に、直接・間接に100%株式を保有されていないこと(法人のみ)
創業型・一般型(通常枠)で申請中・採択済みでないこと
📌 「特定創業支援等事業」とは
産業競争力強化法にもとづき、市区町村(認定市区町村)等が行う創業者向け支援(経営・財務・人材育成・販路開拓を継続的に学ぶ講座など)です。受けたことの証明書 は認定市区町村が発行します。発行に時間がかかるため早めに市区役所・町村役場へ相談しましょう。
3 使えるお金(補助対象経費)
対象になるのは下の8費目だけ。交付決定日以降に発注・支払いし、補助事業期間中に支払い完了 した経費が対象です。
① 機械装置等費
② 広報費(上限30万円)
③ ウェブサイト関連費(上限30万円)
④ 展示会等出展費
⑤ 旅費
⑥ 新商品開発費
⑦ 借料
⑧ 委託・外注費
費目 内容と主な注意
① 機械装置等費 事業に必要な機械・設備の購入。パソコン・タブレット・汎用品・車両は対象外 。単価50万円(税抜)以上は処分制限財産になる
② 広報費 チラシ・看板・SNS広告など。上限30万円 ・単独申請不可 。商品/サービス名のない単なる会社PRは対象外
③ ウェブサイト関連費 HP・ECサイト・システムの開発/改修。上限30万円 ・単独申請不可
④ 展示会等出展費 展示会・商談会への出展料、運搬費、通訳料など
⑤ 旅費 販路開拓のための出張旅費。国の支給基準まで。日当・ガソリン代・タクシー代は対象外
⑥ 新商品開発費 試作品・パッケージの原材料/デザイン費。テストマーケティングが前提
⑦ 借料 機器・設備のリース/レンタル料。事務所家賃は原則対象外
⑧ 委託・外注費 店舗改装工事など自社では困難な業務の外注。①〜⑦に該当しないもの
✕ 代表的な「対象外」経費
パソコン・タブレット・事務機器/自動車・キッチンカー/消耗品(文房具・名刺等)/通信費・光熱費/飲食・接待費/不動産取得費/役員報酬・人件費/コンサル料(インボイス対応相談を除く)/交付決定前の発注・支払い など
💴 支払いのルール
支払いは銀行振込が原則 。1取引10万円超(税抜)の現金支払いは不可 。発注総額50万円超(税込)・中古品購入は2者以上の相見積もり が必要です。
4 申請の進め方(手順)
赤丸=事業者がやること/グレー丸=事務局がやること。準備に数週間かかる手続き があるので逆算して動きましょう。
GビズIDプライムのアカウントを取得事業者
電子申請に必須。取得に数週間かかる ため最優先で。 → gbiz-id.go.jp
経営計画書・補助事業計画書(様式2・3)を作成事業者
自社の強み・市場分析・販路開拓策・売上増加の根拠を記載。自分で考えて書くこと が大前提。
商工会・商工会議所に「事業支援計画書(様式4)」の発行を依頼事業者
地域の商工会・商工会議所の支援を受けながら申請します。代理人だけでの依頼は不可。
発行受付締切:2026年12月4日(金)
電子申請システム(Jグランツ)で申請事業者
様式4のPDFを含む必要書類をアップロードして提出。
申請受付締切:2026年12月15日(火)17:00
審査 → 採択発表事務局
非公開・書類審査。「採択通知書」が届きます。
採択発表予定:2027年3月頃
見積書等を提出事業者
計上した全経費の価格妥当性を示す見積書(相見積含む)を提出。
交付決定通知書の送付事務局
この交付決定日からはじめて発注・契約・支払いができます。 (採択発表から1〜2か月かかる場合あり)
補助事業を実施事業者
計画にそって取組を実行。納品前後の写真や証憑をしっかり保管。
実施期限:2028年3月31日(金)
実績報告書を提出 → 補助金の請求・受取事業者
支出内容のわかる書類を添えて報告。確定後に補助金が支払われます(後払い)。
報告期限:2028年4月10日(月)
1年後に「事業効果等状況報告」を提出事業者
補助事業終了の1年後の状況を報告。未提出だと次回以降の申請に制限がかかります。
5 必要な書類
下表はすべての申請者に共通の必須書類です。法人・個人・NPOで一部異なります。
様式等 書類名 提出方法
様式1 申請書 システムに直接入力
様式2 経営計画書 兼 補助事業計画書① 一部入力+添付
様式3 補助事業計画書② 添付
様式4 事業支援計画書 (商工会・商工会議所が発行)PDFをアップロード
様式5 補助金交付申請書 システムに直接入力
様式6 宣誓・同意書 添付
— 特定創業支援等事業の支援を受けたことの証明書 (認定市区町村発行)写しを添付
— 創業計画書等(策定していれば) 写しを添付
— 【法人】現在/履歴事項全部証明書(3か月以内) 【個人】開業届(開業日の記載必須) 原本/写し
— 貸借対照表・損益計算書・確定申告書 等(直近1期分)決算期未到来なら売上台帳等で代替可 写し
📁 ファイル名・形式に注意
添付は決められたファイル名(例:「様式2(事業者名)」)で。対応形式:pdf, zip, png, jpg, docx, xlsx 等。マイナンバーが写っている場合は黒塗り を。インボイス特例や加点を使う場合は追加書類 が必要です(→ 第7章)。
6 審査のポイント
審査は ①基礎審査(足切り)→ ②計画審査(点数)→ ③加点審査 の順。計画審査の評価が高い順に採択されます。
① 基礎審査(1つでも欠けると失格)
必要書類がすべて提出されている
対象者・対象事業・申請要件・経費の要件をすべて満たす
補助事業を遂行する能力がある
小規模事業者が主体的に取り組む内容である
② 計画審査(ここで差がつく)
観点 チェックされること
自社分析の妥当性 自社・商品の強み/弱みを正しく把握できているか
経営方針・目標の適切性 市場・顧客ニーズを捉え、売上高・売上総利益の増加を目指しているか
補助事業計画の有効性 具体的・実現可能で、新たな価値を生み、デジタル技術の活用が見られるか
積算の透明・適切性 経費の積算が正確・明確で、真に必要な金額か
✍ 計画づくりのコツ
「客観的データ(市場・顧客分析)」+「具体的な販路開拓策」+「売上が増える根拠」をセットで書くことが高評価のカギ。第三者に丸投げした内容は不採択・取消の対象です。
7 加点制度
政策的な観点で加点が受けられます。【重点政策加点】から1種類+【政策加点】から1種類=合計2種類まで 選べます(同じ区分から2つ以上選ぶと加点無効)。
【重点政策加点】から1つ
事業環境変化加点(物価・原油高騰・関税の影響)
東日本大震災加点
くるみん・えるぼし加点
地方創生型加点(地域資源型/地域コミュニティ型)
健康経営優良法人加点
【政策加点】から1つ
経営力向上計画加点
事業承継加点(代表60歳以上+後継者候補)
過疎地域加点
一般事業主行動計画策定加点
後継者支援加点(アトツギ甲子園)
小規模事業者卒業加点
事業継続力強化計画策定加点
※各加点には認定通知書や様式8・様式10など追加書類が必要です。詳細は公募要領P.31〜を確認してください。
インボイス特例(補助上限 +50万円)
2023年10月1日以降に創業し、補助事業終了時点で適格請求書発行事業者の登録 を受けていれば、上限が一律+50万円。申請時に様式9(宣誓・同意書) の提出が必要です。
⚠ 注意
インボイス特例を希望して要件を1つでも満たさないと、上乗せ分だけでなく補助金全体が対象外 になります。
8 スケジュール一覧(第4回受付分)
2026/11/5(木) 申請受付 開始
2026/12/4(金) 事業支援計画書(様式4)発行の受付締切 ← 先に動く!
2026/12/15(火)17:00 申請受付 締切
2027/3月頃 採択発表(予定)→ 採択通知書
採択後 1〜2か月 見積書提出 → 交付決定通知書(ここから事業開始OK)
2028/3/31(金) 補助事業 実施期限
2028/4/10(月) 実績報告書 提出期限 → 補助金の請求・交付
事業終了の1年後 事業効果等状況報告 提出
※日程は変更される場合があります。最新情報は必ず事務局HPで確認してください。
9 つまずきやすい注意点
後払い・自己負担 :補助金が入るのは事業完了・実績報告のあと。先に資金を用意しておく。
交付決定前はNG :採択通知だけでは始められない。交付決定日より前の発注・契約・支払いは全額対象外。
GビズID・様式4は時間がかかる :アカウント取得は数週間、様式4の発行も余裕をもって依頼。
自分で計画を作る :第三者に丸投げ・代理人のみでの相談は不可。支援を受けた場合は様式2に相手と金額を必ず記載(虚偽は取消)。
支払いは銀行振込が原則 :1取引10万円超(税抜)の現金払い・小切手・相殺は不可。
相見積もり :50万円超(税込)の発注、中古品購入は2者以上の見積もりが必要。
書類は5年間保存 :帳簿・証憑は事業終了年度の翌年度から5年間保存。会計検査の対象になることも。
不正受給は重い罰則 :交付取消・返還(加算金付き)に加え、5年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金も。
☎ 問い合わせ先(創業型事務局)
TEL:03-6739-3890(平日 9:00〜12:00 / 13:00〜17:00、土日祝・年末年始を除く)
事務局HP:https://r6.jizokukahojokin.info/sogyo/ / GビズID:https://gbiz-id.go.jp/top/