BLEUとは
BLEU(Bilingual Evaluation Understudy)とは、機械翻訳の品質を自動評価するための指標で、2002年にIBMの研究者により提案されました。生成されたテキストと参照テキスト(正解翻訳)との間のn-gramの一致度を測定し、0から1(または0から100)の範囲のスコアを算出します。
| ひとことで言うと | 機械翻訳の結果が、人の訳とどれだけ語の並びが一致するかを測る指標。 |
|---|---|
| 読み方 | 0〜100。30を超えると実用的とされることが多い。 |
| 注意点 | 言い換えを評価できない。意味が正しくても低く出る。 |
BLEUの計算方法
BLEUは修正n-gram精度(Modified n-gram Precision)に基づいて計算されます。1-gramから4-gramまでの精度の幾何平均を取り、さらに短い翻訳に対するペナルティ(Brevity Penalty)を掛け合わせます。修正精度では、参照文に出現する以上のn-gramの一致をカウントしないようにクリッピングが適用されます。
1機械訳と人の訳2つを並べる
▶
2N-gramを照合1〜4語の並びの一致
▶
3一致率を計算重なりの割合
▶
4短さを減点手抜き訳を防ぐ補正
BLEUの利点と限界
BLEUの利点は、計算が高速で再現性があり、人間による評価と一定の相関があることです。しかし、意味的な同一性を捉えられない、語順の違いに敏感、同義語を認識できないなどの限界もあります。また、コーパスレベルでは信頼性が高いものの、文レベルでの評価には向きません。
BLEUの現在の位置づけ
BLEUは現在でも機械翻訳の評価で広く使われていますが、テキスト生成、要約、対話生成などのタスクにはROUGEやBERTScoreなどの指標が併用されるようになっています。大規模言語モデルの評価では、人間評価やLLM-as-a-Judgeと組み合わせた多面的な評価が主流になりつつあります。