第1次AIブームとは
第1次AIブーム(1950年代後半〜1960年代)は、コンピュータによる「推論」と「探索」が注目された時代です。ダートマス会議以降、AIが人間のような知的な問題解決を実現できるのではないかという楽観的な期待が広がり、多くの研究が行われました。
代表的な成果
この時代の代表的な成果には、ニューウェルとサイモンが開発した汎用問題解決器(GPS: General Problem Solver)や、ジョセフ・ワイゼンバウムが作った対話プログラム「ELIZA」があります。ELIZAは心理療法士を模倣するプログラムで、人間が機械との会話に感情移入する現象(ELIZA効果)を引き起こしました。
限界と挫折
しかし、当時のAIは「トイプロブレム(おもちゃの問題)」と呼ばれる単純化された環境でしか機能せず、現実世界の複雑な問題には対応できませんでした。自然言語の意味理解やフレーム問題など、根本的な課題が明らかになりました。
ブームの終焉
1966年のALPAC報告書が機械翻訳の限界を指摘し、1969年にはミンスキーとパパートがパーセプトロンの限界を数学的に証明しました。これらにより期待は急速にしぼみ、研究資金が削減されて最初の「AIの冬」へと突入していきます。