商工会議所等の公的機関がzoom等でのリアル+オンラインセミナを実施する際のポイント、検討事項

2023年5月2日


今回のコロナ騒動のみならず、今後はオンラインのセミナもどんどん増えていくことになるでしょう。商工会議所、商工会などでのセミナでもリアルの会場で開催しつつ、オンラインも並行して行う機会がでてくると思います。

そこで、セミナを開催する際のポイントなどを考えてみたいと思います。

なお、機器をどうするかなどのテクニカルなことはいろんな記事にまとまっていますので、記載はしていません。あくまで運用上の検討事項をあげてみました。

テクニカル等では、例えば、この記事などがよくまとまっていました。

「リアルのセミナーに慣れた方が、オンライン(ZOOM)セミナーを成功させるためにやっておくべきこと」
https://aoyamahanako.com/blog/howto_zoom_seminar/

村上の考えのまとめ

最初にまとめ

公的機関でのセミナの開催については、
・今のようなタイミングで緊急のオンラインのみのセミナの開催
・平常時には、リアル+申込者だけがオンライン(リアルタイムのみ)開催
  で提供する体制づくりが良いかと思います。

動画録画で常に見られるほうが見る側にとっては便利だと思いますが、コンテンツの拡散のリスクもあり、講師の口が重くなってしまうかもしれません。また編集などの負荷もそれなりにあるためです。

zoomに向いているセミナ〜どんな資料がよいか?

どんなセミナでもできると思います。寸劇とか現物が必要なセミナ以外は(^^;

ただ、資料が見づらいセミナは辛いと思います。例えば税金や補助金関係で、制度の詳細が書いてる資料を見せながら等の場合です。

もちろん配布資料で細かいところをみながらということは可能ですが、Webセミナの場合、参加者が画面を見ずに手元の資料を見ていると、置いてけぼりになってしまいがちです。

PresentationZenの世界ではないですが、写真や図表が大きく表示され、1スライドで伝えることは一つといった表示資料で実現できるセミナが向いています。

全体に公開するか、申込者のみに公開するか?

zoomだと、URLを共有した人全員がセミナを見ることができます。そのため、広くURLを公開してみんなにみてください!という形態も取れます。一方で、zoomは、受講者の人数制限があります。

zoomは無料版では最大アクセスは100人です。不特定多数に公開する場合はYoutubeLiveの方が仕組みとしては向いているでしょう。

追加料金を払っても、最大1,000人ですね。

そうすると、やはり人数限定の申込者だけで開催したほうがいいでしょう。

講師側としても、不特定多数が見ているセミナと、限定範囲内のセミナでは話す内容が変わります。

特に、中小企業の事例を紹介する時は、限定された範囲内では生々しくお伝えすることができますが、不特定多数だと、紹介できる事例が限定的になったり、当たり障りのないことしか言えなくなりがちです。

ということで、zoomでのセミナは申込者限定での開催にすべきだと考えます。

ネットのみにするか、リアルとネットの両方で提供するか

現状のコロナ災禍のようなタイミングでは、もちろんネットのみの選択肢が多いでしょう。

しかし、今後、通常時にリアルのセミナが再開された場合に、ネット部分をどうしていくかというのは、課題になります。

もちろん、講師の立場としては、顔を突き合わせたリアルの場で皆さんに聞いていただきたい。ただ、開催する立場としては、欠席の皆さんにも伝えたいケースがあるでしょう。

リアル+ネット中継 にするか、 動画で配信という2つのケースがあると思います。

受講者の立場だと録画動画で編集されていた方が見やすいかもしれません。字幕や扉絵などが入るといいですね。ただ編集には手間がかかります。

ネット中継で、同じ時間帯のみ見れるという提供方法もありでしょう。一方で動画で欠席者に配信するというのもありだと思います。

難しいのは、リアルで現場にいる受講者を重視することになるため、ネット配信の人たちに対する講師の注意がそれてしまうことです。

そうすると、リアル+あとから手間を少しでもかけて録画動画配信が受講者にはのぞましい・・・一方で、講師は悩ましい・・・

負荷もあがるし、不特定多数に見られるリスクが上がりますしね。

録画動画配信とネット中継の違い〜双方向

ではそもそも、ネット中継と録画配信は何がちがうのでしょうか。

不特定多数向けのネット中継は講師も口を滑らしたり、失言をしてしまうと大変です。限定された範囲のネット中継のほうが無難と言えるでしょう。

一方で、録画配信だと、失言などは削除することができます。(手間がかかりますが) そういう意味では、録画配信の方がいいとは思います。

ただ、ネット配信の最大のメリットは双方向性です。その場で質問に答えることができます。チャットで質問を募集して、その場で答えられるというシズル感はセミナの醍醐味だとも言えます。

まとめると、 リアルセミナ + オンライン(リアルタイムのみ)が現実解なのかと思います。 ただし、講師一人では混乱する恐れがありますので、講師にはリアル部分に集中してもらい、オンラインの操作はサポートが1名必要だと思います。

運営

講師一人で、リアル+オンライン講義は危険です。オンラインでどう写っているか確認しないと、気づかないうちに動画がとまっていたり、講師が枠外に行っていたりするかもしれません。

講師+動画の運営者が1人はひつようになるでしょう。

チャットを受け付けるにもサポートがあったほうがいいです。質問をチャットで受け付けるもの、サポートの人が質問をチャットの中からピックアップしてもらえるとやりやすいと思います。

資料の配布

資料は通常のリアルセミナでは、紙で印刷して配布します。リアルセミナでは画面上で資料を投影するとして、配布はどうしたらいいでしょうか?

私自身は、セミナ資料をPDFデータで配布していただくのは構わないですが、講師によってはデータ配布はNGということも多いです。事前に講師と確認しておく必要があるでしょう。

セミナ申込時にメールでやり取りしていれば、事前にPDFを送っておくこともできるでしょう。

ただ、資料だけゲットして、セミナを受講してくれない人が出るのを防ぐために、当日、zoom上で、セミナダウンロードURLをチャットで共有してダウンロードしてもらうのが良いかと思います。


ということで、自分が商工会議所等で、リアル+オンラインセミナをやるとしたら、何が課題になるかなあというのを考えながら、徒然と書いてみました。

これからそういう機会が出てくるんじゃないかと思います。

そんなところで

zoom,セミナ

Posted by tomoyamurakami